2024年のお問い合わせ状況・示談成功率 |刑事事件の示談交渉を得意とする弁護士

刑事事件の示談交渉は
初期の対応が重要です

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2024年のお問い合わせ状況・示談成功率

大阪の刑事弁護士・士道法律事務所

 

2024年のデータ整理と分析がある程度完了しました。

 

昨年(2024年)もかなりの件数のお問い合わせをいただきました。

件数としては

725件

で、2023年(624件)から約16%の増加となっています。

 

「Googleクチコミを見て飯島弁護士に事件処理をお願いしたいのですが」

というお問い合わせが多く、このこと自体は大変ありがたいことなのですが……
現在の当事務所は

刑事示談交渉(加害者側)のみ取り扱う専門特化型の法律事務所

となっているため、交通事故・労働・不動産トラブルといった他分野の相談、刑事事件でも被害者側からの相談は専門外ということでお断りしています。

士道法律事務所に高い期待を寄せてのお問い合わせをお断りせざるを得ないというのは大変心苦しいことであり、そういった方々が他所でよい弁護士に巡り合えていることを心よりお祈り申し上げる次第です。

 

士道法律事務所で法律相談を実施してその後ご依頼いただいた件数は延べ件数で

58件

でした。
このうち既に結果が出ているものについてデータ考察を行います。

 

まず、2024年に受任して本日(2025年2月17日)時点ですでに結果が出ている事件は

52件

で、示談の成否について言うと

示談成立:34件(約65.4%)
示談不成立:18件(約34.6%)

でした。

単純な『成功率』は2023年を下回っていますがその理由は、

①交渉自体不可の事案が2023年よりさらに増えた

②敢えて示談を成立させずに不起訴や非事件化とした

といったところになります。

 

①について、2024年は「示談交渉を開始できない事案」

10件

発生しました。
そして示談交渉を開始できなかった理由なのですが、

「単純に被害者が加害者に対して怒っていて連絡先を開示しなかった」

というものに加えて、

「児童買春や児童ポルノ系のように被害者自身ではなくその『親』が交渉の是非を決める」

というタイプの事案や、

「盗撮被害者が現場を立ち去ってしまい警察でも被害者を特定することができなかった」

という事案が目立ちました。
入口の段階で(被害者本人より怒っていることの多い親によって)シャットアウトされてしまうとか、そもそも交渉すべき相手が誰なのかわからないとかのケースではさすがに弁護士としても手の打ちようがありません。

 

そして、より注目すべきは②の方です。
こちらは件数としては

8件

ありました。

不起訴を目指すには示談成立を目指すのが王道で無難な選択です。
その一方で、「被害者の言い分や要求にあまり応じすぎるべきではない」という事案が目立つようになってきています。

典型は

・不同意わいせつ、不同意性交
・暴行

です。

例えば不同意わいせつと不同意性交、これは2024年の法改正により条文が以下のように変化しています。

(不同意わいせつ)
第百七十六条 次に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、六月以上十年以下の拘禁刑に処する。
一 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
二 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
三 アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
四 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
五 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
六 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕がくさせること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
七 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
八 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
2 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、わいせつな行為をした者も、前項と同様とする。
3 十六歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。

(不同意性交等)
第百七十七条 前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。
2 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした者も、前項と同様とする。
3 十六歳未満の者に対し、性交等をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。

【e-GOV法令検索】

 

特に問題なのが第1項の5号、6号、8号。
簡単に言うと、被害者が後になって

「実はあの時は同意していなかった」

と言い出したときに5号、6号、8号のどれかには当たることがほとんどなので、その言い分だけで事件化が可能になってしまうということです。

ただ、捜査機関、特に検察官はこの欠陥をよく理解しているので、ハッキリ言ってしまうと

検察官は特定の類型の不同意わいせつ・不同意性交等の起訴にかなり消極的

になっています。
そして、こちらは検察官のそういう心理を理解しているので、

士道法律事務所では特定の不同意わいせつ・不同意性交等では敢えて被害者の要求を蹴る

つまり、

無理に示談を成立させることはせずに不起訴処分を獲得する

という対応を取ることがあります。

 

一方、暴行については「加害者が何の落ち度もない被害者に突然一方的に暴力を振るった」というケースがほとんどありません。

大体被害者の方にも挑発行為とか先行する問題行為とかがあって衝突する、というパターンです。
加害者か被害者のどちらかが平和的で真っ当な人であれば、摩擦が生じて絡まれても普通は受け流して立ち去って終わりですので。

こういったパターンで被害者側の問題がそれなりに大きい場合、示談交渉を行っても被害者が

・慰謝料名目で法外な金額を要求してくる
・どう考えても応じようのない要求を出してくる

といった対応に出てきますので、この場合も

交渉は適当なところで切り上げて別の手段で不起訴処分を目指す

という方針に転換します。

 

また、「そもそも示談の必要がないのに依頼者が過剰に不安を抱えて仕方なく示談交渉を試みる」というケースも毎年2~3件程度発生しています。

具体的には

・チケット購入時の年齢詐称で被害者側が「何もしなくていい」と言っている
・風俗店での盗撮で店側が「被害届を出すつもりはない」と言っている
・被害者からも警察からも何も言われていないのに漠然とした不安だけ抱えている

こういった状況で当事務所に示談交渉を依頼してこられるパターンです。
もちろんこれらのケースでは示談の必要がないことをくどいほどに説明しますが、

「それでも不安が拭えないので飯島先生に依頼したいんです!」

と言われたらお受けせざるを得ないということもあります。
そして予想通り、交渉自体を始められないとか、相手方から

「いや別に怒っていないので示談とかお金とか結構です」

と言われたりして示談自体は一応「不成功」となったりするのですが。

 

こんな風に示談が成立しなかった事案では基本的に

「弁護士が検察官に意見書(被害者との交渉経過や再犯防止に向けた取り組み等の有利な事情を記載した書面)を提出する」

という手法を取って不起訴や略式起訴を目指すこととなります。

 

話が長くなりましたが、

不起訴処分を勝ち取るには示談をまとめるだけが能ではない

ということです。

 

前記の

①交渉を開始できなかった事案(10件)

の処分結果については、

非事件化:1件
不起訴:6件
略式起訴:2件
公判請求:1件

となっており、70%は前科が付くことなく終わっています

 

②被害者と話はできたが示談がまとまらなかった(8件)

の処分結果については、

非事件化:2件
不起訴:3件
略式起訴:2件
公判請求:1件

となっており、62.5%は前科が付くことなく終わっています

 

こういった形で

最終的な処分結果がどうであったか

というところで見ていくと2024年のデータは次のとおりでした。

刑事事件処分結果(2024年)

非事件化(警察の介入前に解決):9件(17.3%)
不起訴(起訴される事なく終了):36件(69.2%)
略式手続(罰金確定の書類処分):5件(9.6%)
公判請求(裁判所での刑事裁判):2件(3.8%)

 

約86%の事案では刑事罰を回避できたということになりますので、まず上等な結果ではないかと自負しています。

以上が2024年の受任事件のデータ分析となります。

 

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