業務妨害・信用毀損 | 刑事事件の示談交渉を得意とする弁護士

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業務妨害・信用毀損

業務妨害の示談交渉についての解説

業務妨害とは

大阪の刑事弁護士による業務妨害・信用毀損の示談交渉

「業務妨害(信用毀損)」と呼ばれる罪には以下の三種類があります。

刑法233条(信用毀損罪・偽計業務妨害罪)
刑法234条(威力業務妨害罪)
刑法234条の2(電子計算機損壊等業務妨害罪)

「信用毀損・偽計業務妨害」は、虚偽の風説の流布または偽計を用いることで人の信用を毀損またはその業務を妨害することを言います。
もう少しわかりやすく説明すると、嘘の情報を流したり人を騙したりすることで他人の信用を失墜させたり業務を妨害したりした場合に成立します。
具体例としては
「『注文した料理に虫が入っていた』という嘘情報をSNSに投稿した」
「店に行くつもりがないのに嫌がらせのために宴会の予約を入れた」
「事件が起きているわけではないのにいたずらで110番通報した」
といったものが挙げられます。

「威力業務妨害」は、威力(人の意思を制圧するに足りる程度の威勢、勢力)を用いて人の業務を妨害することを言います。
具体例としては
「ショップスタッフの対応が気に入らないと大声でクレームをつけ続けた」
「官公庁や商業施設、学校に爆破予告メールを送った」
「店舗内に汚物をぶちまけた」
といったものが挙げられます。

「電子計算機損壊等業務妨害」は、業務に使用する電子計算機(パソコン等)やこれに使用する電磁的記録(CD、DVD、USBメモリ、ハードディスク等)を損壊したり、虚偽の情報(真実に反する情報)や不正な指令(ウィルスによる不正動作等)を与えたりすることで、電子計算機に本来の使用目的に沿う動作をさせなかったり、本来の使用目的に反する動作をさせて人の業務を妨害することを言います。
具体例としては
「勤務先のサーバーに不正アクセスして業務に使うデータを削除した」
「プログラムを組んでHPに大量のアクセスを行いサーバーをダウンさせた」
といったものが挙げられます。

実際に業務(職業その他社会生活上の地位に基づいて継続して行う業務)が妨害されることまでは必要とされておらず、妨害のおそれが生じる行為があればそれで足りるとされています。

嘘をついて人に勘違いを起こさせて財物を騙し取ると「詐欺」になります。
生命・身体・自由・名誉・財産に対して害を加える旨告知して人を脅し畏怖させると「脅迫」になります。

「詐欺」について知りたい場合は【こちら】
「脅迫」について知りたい場合は【こちら】

業務妨害事件では示談が何より大事!

業務妨害が問題となるケースで多いのは、メール・LINE・ツイッター等で相手を畏怖させるようなメッセージを送った、というパターンです。
業務妨害の事実が捜査機関に知れるとまず警察署で取調べを受け、場合によっては逮捕されることもあります。
自宅にも警察官がやってきてスマホやパソコンを差し押さえられることもあります。
その後事件は検察に送致され、最終的に検察官が

  • ・被疑者(容疑者)を刑事裁判にかける(=起訴)
  • ・刑事裁判にかけるのを一旦見送る(=不起訴)

のどちらかの処分とすることを決めます。
起訴されてしまえばほぼ100%有罪判決が下され、裁判所で言い渡された刑罰を受け、「前科」という一生拭えない烙印を押されることとなります。
これを回避するには処分が決まる前に被害者との示談をまとめて「不起訴」の処分を勝ち取るしかありません。

業務妨害の示談金の相場

士道法律事務所では年間40~50件ほど刑事事件の示談交渉を受任しています。
この経験に基づく「業務妨害」の示談金(慰謝料、解決金)の相場は

実際の損害額+α(50万円程度)

となります。
偽計・威力業務妨害の罰金刑は50万円以下とされているので、実損害額が小さい事案については法定刑の上限が参考となります。
ただしこれはあくまで一つの目安に過ぎません。
一口に「業務妨害」といっても、実際に業務が阻害されるには至らなかったもの、関係各所も巻き込んで大ごとになったものなど様々です。
また被害者の事業規模、属性、犯行発覚後の加害者の行動、加害者と被害者の関係性、被害者側弁護士の有無といった要素によっても金額は大きく変化します。
具体的にどのくらいの金額となることが見込まれるかについては、初回一時間無料の法律相談において詳しい事情を聴き取った上でご説明します。

業務妨害の示談成功率

約89%

これは士道法律事務所の「刑事事件の示談成立件数」を「刑事事件示談交渉の全受任件数」で割った数字です(2022年3月時点)。

ただしこれには「警察や検察を通じて示談の申し入れをしたが被害者が示談交渉そのものを拒否したケース」も含まれています。
これを除外して当事務所の弁護士が被害者(またはその代理人)と直接交渉することができたケースに限定すると示談成功率は
【約94%】
です。

示談交渉は示談を得意とする弁護士に!

士道法律事務所はお問い合わせのうち60~70%が刑事事件の示談交渉に関するものという全国的にも珍しい刑事示談交渉に特化した弁護士事務所となっています。
業務妨害を始めとする刑事事件の示談交渉は士道法律事務所が最も注力し、専門性を高めている分野となります。
刑事示談交渉はただ金額の交渉を行えばよいというものではありません。
被害者の心情も理解した上で、注意深く、誠実に話を進める必要があります。
士道法律事務所の代表弁護士はこの点を重視して常に丁寧な交渉を心掛けており、それが前述の高い示談成功率にも表れているものと自負しています。
業務妨害の示談交渉は刑事示談交渉の専門家である士道法律事務所にお任せください!

業務妨害の刑罰

業務妨害で起訴されてしまった場合、以下の刑罰が科されます。

刑法233条違反(信用毀損・偽計業務妨害)

3年以下の懲役または50万円以下の罰金

刑法234条違反(威力業務妨害)

3年以下の懲役または50万円以下の罰金

刑法234条の2違反(電子計算機損壊等業務妨害)

5年以下の懲役または100万円以下の罰金

業務妨害に関する条文

刑法

(信用毀損及び業務妨害)
第二百三十三条 虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(威力業務妨害)
第二百三十四条 威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。
(電子計算機損壊等業務妨害)
第二百三十四条の二 人の業務に使用する電子計算機若しくはその用に供する電磁的記録を損壊し、若しくは人の業務に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与え、又はその他の方法により、電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせて、人の業務を妨害した者は、五年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。

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【記事作成者情報】
士道法律事務所 弁護士 飯島充士(大阪弁護士会

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